番組審議会

更新日:2006 年 12 月 27 日

Love FM放送基準

九州国際エフエムは、九州北部地域の国際化への貢献・文化の向上・公共の福祉・産業と経済の繁栄に役立ち、平和な社会の実現に、放送によって寄与することをその使命とする。
われわれは、この自覚に基づき、民主主義の精神に従い、基本的人権と世論を尊び、言論および表現の自由を守り、法と秩序を尊重して社会の信頼に応えていく。
上記目的を実現するために、当社は放送番組を次の基準によって編集する。


○ できる限り多くの言語で情報を提供し、九州北部在住の様々な国の人々とコミュニケーションを図っていくことを目指す。
○ 放送内容は、従来のようにアップ・トゥ・デイトなニュースに限らず、母国の情報、災害時の緊急放送、生活面での必要な情報などをそれぞれの母国語で語りかけるような新しい概念の放送を目指す。
○ 報道番組は、すべての干渉を排し、政治・経済・社会上の諸問題に対して公正な立場を守り、対立意見の問題に関しては多角的に論点を明示する。
○ 教育番組・教養番組に関しては、対象を明確にして妥当な時間帯に編成し、必要な告知を実施する。
○ 娯楽番組は、聴取者に健全な楽しみを提供し、生活内容を豊かにすると共に、その育成を図る。
○ 社会の公安及び善良な風俗に反する放送は行わない。
○ 個々の番組の企画・制作・実施にあたっては、『日本民間放送連盟基準』を遵守することを基本方針とする。



ラブエフエム国際放送 番組審議会からのお知らせ

LoveFM(九州国際FM)では、番組審議会を年間10回(1月と8月を除く毎月1回)定期的に開催しています。

<番組審議会委員>
委員長:立石 揚志 (西南学院大学商学部教授)
副委員長:西 謙次郎(九州市民大学評議員・運営委員)
中垣 量晶((株)全教研代表取締役)
山崎 朖((社)北九州貿易協会専務理事)
野口 郁子(福岡市人事委員会委員)
安川 哲史 (安川タクシー(株)代表取締役)
ステファニー・アデル・ウェストン (福岡大学法学部教授)
唐 寅 ((財)福岡アジア都市研究所 主任研究員)
金 貞玉 (カナダラ韓国語教室講師)

今回は下記の通り開催・審議しました。

九州国際エフエム 番組審議会 第99回

● 日 時:平成18年12月8日(金) 16:20〜17:20
● 出席委員数:8名
 立石 楊志
 西 謙次郎
 山崎 朖  
 金 貞玉
 唐 寅
 野口 郁子
 安川 哲史
 中垣 量晶 
 [会社側出席者]
 右田 喜章
 松下 征雄
 元永 直人
 中牟田 由美

● 番組審議会

代表取締役社長:本日は、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。
今年を振り返りますと、当社としては、番組面ではウェブサイトが「九州ウェブサイト大賞 優秀賞」を受賞致しましたし、民放連の連盟賞でも「放送と公共性」の優秀賞にAYCCの事業が選ばれました。ただ営業面では、放送業界全般が苦戦していて、特にラジオは広告業に関してIT関連に逆転されたという状況です。その中で、当社は来年4月が開局10周年になりますので、10周年ということで、様々な施策を打ちながら頑張っているところでございます。それでは、本日も、番組の審議の程よろしくお願いいたします。

委員長:それでは番組審議をはじめます。まずは事務局より説明をお願いします。

プロデューサー:今日、ご審議いただく番組は、「The Request Show」という番組です。毎週月曜日から木曜日は、夕方5時から8時まで、金曜日は夜9時まで、平日の夕方、学生は学校が終わって、会社勤めの方は仕事から帰る途中、あるいは自宅で聞いていただけるような時間帯にお届けしているリクエスト番組です。まさにタイトル通り、リスナーから寄せられたリクエストやメッセージで構成する番組です。基本的には、コーナーらしいコーナーは極力抑え、リスナーからのメッセージとリクエスト曲をたっぷりかけていこうという2ウェイの番組で、ラジオの音楽番組の王道スタイルの番組です。これには、前身番組がありまして、夕方の4時から放送していた「Rolling Kyushu」という番組です。番組審議委員会でも取り上げて頂きましたが、そのリニューアル版に近い主旨です。前の番組も、リクエストを基本にして、AJは男女ツインでやっておりましたが、今回は女性が日替わりで、月水金、火木と分け、それぞれを女性一人で担当していますので、よりシンプルに、リクエストをたくさんかけていこうという主旨でやっております。。
鈴木麻由というAJが月水金、サキコというAJが火木を担当しておりますが、今日は、鈴木麻由のバージョンを聞いていただきます。 
それでは、よろしくお願いします。

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プロデューサー:以上、ダイジェストでお聞き頂きました。
お聞きいただきましたように、リクエストとメッセージで、オンタイムからオフタイムに変わっていく平日の夕方の時間帯を、楽しく元気よく過ごしていただこうという主旨です。この番組AJの特徴としては、バイリンガルということ、海外経験があるということ。この鈴木麻由も英語に関しては、問題ないレベルの女性です。リクエストに関しましては、かつては電話でのリクエストが圧倒的だったのですが、その後FAXになり、そしてe-mailになり、更にそのe-mailも、今ではパソコンより携帯から送られてくるものが多くなっています。これは、車で移動中でも、助手席の人が簡単に携帯から送れるということもありまして、色々なシチュエーションを考えますと、ラジオは仕事をしながら、家事をしながら、何かをしながらという「ながら聞き」が出来るというメディアですので、リクエストのしやすさからも、携帯からのリクエストが多いというのもうなずけます。ですので、この番組に関しては、電話のオペレーターは置いていません。リクエストの殆がメールかFAX、あるいはホームページですね。
ホームページに関しては、クリックリクエストというシステムをとっていまして、毎日あるテーマに沿った曲をホームページ上にラインナップして、その中から好きな曲を投票してもらうという、新機軸をつけています。そして、その投票の最終結果を、曲をかけながらカウントダウンしていくというスタイルです。これは前身番組がかつてありまして、そこで、このクリックリクエストというシステムを取り入れました。、時代的にもインターネットが広く普及し始めた頃で、その時に始めたシステムです。それを、今もこの形で、平日に関しては、夕方のこの番組と、週末は土曜夜の「J+」という番組で使っています。そのため、ホームページへのアクセスが、平日に関しては夕方から上がってくる傾向にあります。カウントダウンは、5位から紹介して、最後1位までかけていくという形で番組のエンディング近くに行っています。普通のリクエストと、こうしたインターネットを使ったリクエストの二段構えで行っています。
番組の6時台にゲストを入れています。これは、レコード会社のニューアルバムのプロモーションやコンサートに訪れるアーティストなどが、日替わりでゲストに入ってくるものです。このコーナーでは、導入部分から本題に至るまでを、いかにリラックスして楽しくリスナーに聞いてもらうかというのが、それぞれのAJの味になっています。
 以上、ざっとではありますが、番組の紹介をさせていただきました。
それでは、審議の程よろしくお願いいたします。

委員長:ありがとうございました。それでは、みなさんのご意見を伺いましょう。

委員:タイトルが言葉をねじらずに、そのままストレートでいいなぁと思いました。番組全体も、ストレートでAJの声も透明感があるし、リズムもあるしいいですね。
番組では、声の質なども考えてAJを選んでいるのですか。

プロデューサー:最初に新番組を立案するときに、曜日や時間帯に、リスナーのコアターゲットに向けて一番ふさわしいものをと考えて、番組のコンセプトに合った一番ふさわしい喋り手さんを配置しています。

委員:このAJの声は、今までとはちょっと違って一番聞きやすい気がしました。ゲストのインタビューで、合いの手を入れるのがとてもうまいですね。相手の会話をつないで、うまく転がしていくそういう合いの手が、聞いていてとても参考になりましたね。
 ところで、ネットとの連携というのは、クリックリクエスト以外に、これからは具体的にどんな可能性があるんでしょうか。

プロデューサー:クリックリクエストを導入したのが6年程前になるのですが、その時から番組とネットとの連動というのは、1つ大きなテーマとしてありました。97年の開局当時は、インターネット自体がそれほど浸透していませんでしたが、開局1年弱位でホームページを立ち上げました。それからメールによるメッセージなどがFAXより次第に多くなりまして、2000年にクイックリクエストというシステムを使って、インターネットと同時進行で番組をやっていくというものを作りました。その時に、これからはいかに番組とインターネットを連動させていくかというのがテーマとしてありましたので、ホームページのコンテンツの中に、その番組を反映させたものを増やしていこうとした時に、その最初の取っ掛かりになったのがクイックリクエストでした。現在は、今かかっている曲がテロップのように出ます。曲が変わったら、また新しい曲目とアーティストが出るという事も始めましたし、過去に遡って楽曲検索することも可能になりました。番組でのトークも、後でホームページで聞けるようなweb radioも始めました。そこにアクセスすれば、放送エリア外の人も聞くことが出来ます。有名なゲストが入ったりすると、放送エリア外からのアクセスが殺到したりという事もあります。

委員:今の若者たちは、昔のようにラジオを聴くのではなくて、i-podなどを聴いていますよね。ラジオに、リクエストを出して名前を呼ばれる感激だけじゃなくて、今は、番組を聴いてその中で気に入った曲をi-podやi-modeでダウンロードしてその音楽を楽しむという感覚の方が強いんでしょうか。そう考えると、ラジオの意味というのが、変わってきたというか、極端に言うと、ラジオがインターネットに食われていくという話もあったように、ラジオのあり方も考えていかないと・・、今の若者文化も変わっていますからね。

委員:以前、私はアメリカのラジオ局にアクセスして聞いていました。気に入った曲があると、そこをクリックすると、アルバムが買えるようになっていました。そのように、そこに新しいスポンサーで広告費を取って新しいビジネスチャンスが出るのではないかと思いますね。しかも、クリックリクエストという素晴しいノウハウも持っていらっしゃるからですね。面白いのではないかなと思いますけどね。

委員:今までのエリアを飛び越えていくわけですよね。逆に、経営的に吸収されていくという危険もあるけれど、うまくやれば、我が物に出来るということにもなるので、相当需要はありますよ、番組の展開の形としてもですね。

委員:ホームページの中には今の段階では文字が流れているだけなんですか。映像が流れるというのはないんですね。

プロデューサー:これはまた、色々な権利関係が発生してきますので、そこをクリアしなければならないんですね。

委員:将来的なラジオの音楽というのは、「音楽+映像」という形がこれからの生き残る道かなと思ったんですよ。音楽が主体になってそれに伴って環境の画像が流れる、そういう時代が来るのではないかと思いました。テレビジョンとの融合がこれからのラジオの生き残りじゃないかと思います。

委員:このAJの鈴木麻由さん、話し方がちょっと素人っぽいところもありますが、明るくて、番組コンセプトに合っていて、ノリのいいお喋りで気分よく聞けるのじゃないかと思います。音楽も若い人向けで、明るめの曲も多くて人気があるのではないのかなと感じました。もう一人のAJのサキコさんとは雰囲気も違いますが、明るくて感じが良く好感が持てます。

委員:クイックリクエストでは、毎回テーマが決まっているようですが、それ以外のところでのリクエストの傾向のようなものはありますか。

プロデューサー:前にやっていた同じ時間帯の番組も、リクエストを中心にした番組だったのですが、その時はメッセージにテーマを設けたり、何かについてメッセージを募ったりしていたのですが、そんなに毎日タイムリーな話題があるとは限らず、だんだん煮詰まったりしたものですから、そういった制限を取り払うというのが今回の主旨です。ただ、かかる曲に関しては、1日の流れの中では新曲が主体になっているので、リクエストの傾向としては、比較的懐かしい曲とか、個人が思い入れのある曲の方がありますね。

委員:時々感じる時があるのですが、AJの声と流れている曲がマッチングしない時があります。落ち着いた曲と、AJの明るい声だったりと。

委員:せっかくのリクエスト番組なので、リクエストにまつわる思い出なども紹介したらいいと思います。クイックリクエストを呼びかける時も、リクエストする人は、その曲に何らかの思い入れがあるからリクエストしていると思うので、エピソードなとを予め呼びかけてはどうかと思います。また、12月なので、クリスマスに彼氏と聴いたらいい曲・・など。

プロデューサー:そういったことにも、タイムリーに対応していきたいと思います。

委員:インターネットなので、コミュニケーションの方法などを工夫したら面白いでしょうし、新しい方向で色々やっていったらいいと思いますね。

委員長:ディレクターやスタッフがそういった流れを作っていくのが必要ですね。そういった意味では大変ですね。

プロデューサー:リクエスト番組は、リクエストが来た曲をただ順番にかけるだけではなくて、流れを作っていくのが一番重要なんですね。ですから、リクエスト番組は、その局の看板になる喋り手さんだったり、看板になるようなディレクターがやるんですね。3時間の間に、全体の流れをきちんと作って飽きさせないという面と、曲がかかっていく流れをにいかに違和感なく作れるかというのがディレクターの手腕となります。

副委員長:以前は、リスナーとの交流は電話を使ったりして双方向でしたが、電話がFAXになり、FAXがインターネットになり、メールになってくると、そういう意味での双方向の持つ温かみというのが少し薄れてくる面があるでしょう。リクエスト番組というのは、「どうしてる?元気」といった感じで、番組の温かみというか交流がそこにあったように思います。メールだと、便利で違う機能もあるけれど、そこに温かみや交流をどう残すかの工夫がいるのではないかという気がしますね。

委員:例えば、メルマガとかはどうなんですか。

プロデューサー:ラブエフエムのクラブ会員の方でメルマガを希望している方、だいたい8割くらいですが出しています。

委員:ラジオは、まさに今生き残りの分岐点ですよね。インターネットとのコラボレイトというのは、これから大事な要素になってきますよね。

プロデューサー:東京ではインターネット用に別の編成をしているところも出てきています。

委員長:それでは、今回が今年最後の番審となりますので、別の視点からも気が付かれたことなどありましたらどうぞ。

委員:最近のラブエフエムを聞いていると、なかなか趣向を凝らしていて、新しいチャレンジをやっているなというのを感じます。来年も楽しい番組作りを宜しくお願いしたいと思います。

委員:番組の事に戻りますが、ちょっとゲストのコーナーが長すぎるのではないかと感じました。ゲストコーナーをもう少し短くして、その分曲を増やして欲しいと思いました。
 個人的には、来年はラブエフエムの生放送を、もっとたくさん聞きたいとおもっています。

委員:来年が開局10周年という意味からすると、開局当時と今は番組の内容も様変わりしたと感じていますが、時代と共に、また会社の方向性というのもあるでしょうが、IT関連とラジオの良い意味での融合というのが出てくると思うので、来年もさらにラブエフエムが飛躍するように願っています。

委員:放送局はどこでも「環境を何とかしましょう」と言っているわりに、環境活動を実践していない所が多いと思います。来年以降は、ラブエフエムも環境にも取り組んでいったらいいと思います。

委員:アクセス数を見ると、比較的若い女性が聞いておられますが、そういった人たちによるアンケートは少ないらしいですから、強みになるのではないかと思います。
また、福岡には様々な国の外国人の方がたくさんいらっしゃいますから、ラブエフエムの存在意義も大きいなと感じております。

委員:北九州エリアのリスナーが増えてほしいという思いが北九州の住民としてはあります。
ラブエフエムとしては、エリアをどう管理していくのかという部分の、経営的アクションがいるのかなと思います。頂いた数字を見ていると、今までのラブエフエムと違って、次のラブエフエムに変わっていく臨界点に来つつあるなという気がしています。エリアの問題、年令の問題などを改めて分析してみてそこの部分で番組の編成の基本に関わるのではないかと思います。10周年を迎えるラブエフエムの来年は、非常に重要な年になると思います。
それからもう1つ、足で作る番組、現場に下りていく番組、そういう視点の番組があるといいなと思います。それがエリア管理と一緒になれば、北九州や久留米など、その現場からオンエアしたりすれば、そこで関わった人たちがラブエフエムをしっかり知ることになると思うので、そうした小まめな部分というのがいるのかなと思いました。

取締役社長:ご意見・ご要望を賜り誠にありがとうございました。今後とも、ご指導の程宜しくお願い申し上げます。

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